幸せになる勇気

先日、本書の前作にあたる、『嫌われる勇気』という本をご紹介しました(こちら)。

ところで…
私、企業の研究職として籍を置いておりますが、
会社で学んだいちばん大事なことは、
戦略戦術は違うということです。

つまり、
戦略はstrategyであり、いかに問題を攻略していきたいかという指針。
戦術はtacticsであり、具体的にどう攻略するかという方策。

さて、本の話に戻りますけれども、
前作が戦略であり、本作が戦術であるという印象を受けました。

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幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII -
岸見一郎・古賀史健・著、ダイヤモンド社(2016)

早速本の感想を述べていきたいのですが、
裏表紙の帯にあるまとめにご注目ください。
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この、自立とは、とは、人生とは、何かについて
今日は考えたいと思います。






1. 自立とは

まず、自立していない状態を、アドラーはどう考えているかということを見ていきましょう。
一般的に考えても、自立していない状態の最たる人は、赤ちゃんでしょう。
親からの無償の愛を受けてようやく生存することができます。

言い換えれば、人からの愛を求めて生きている人は、他者に依存していることになります。
つまり、自立していないのです。

人からの愛を求めないということは、逆に、人に愛を与えているということ。
利己的な自己から脱却して、「愛のタスク」を果たせるようになることです。

では、愛とは何でしょう?
次の項で見ていきましょう。

2.愛とは

運命の人を探すのは、アドラーは人生の嘘だといいます。
運命の人を探しているのは、自分がここで妥協したくないからです。
幸せになりたければ、勇気を持って決断することが必要です。
運命は自分で作り出すものだからです。

愛は、「わたし」のためでも、「あなた」のためでもなく、
わたしたち」のためにあるタスクなのです。

3.人生とは

アドラーの教えに従う人は、
世界中で自分一人だけが灯りを持っているように感じるかもしれません。
尊敬や、愛や、信頼を、自分から与える必要があります。
これは、「混沌の世界」においては難しいことかもしれません。

でも、その難しいことを、その時その時で最善の選択をしていくことで
今、ここ」を生きるのが人生なのです。

本書では、人生はダンスになぞらえられています。
ダンスは、どこへ向かうというわけではありません。
一歩一歩、その時その時のステップを歩みます。
そして振り返ったときに、その軌跡が人生を描くのです。

4. で、私はどうするか

前書も読んでいましたが、他者にまず尊敬を置くということに感銘を受けました。
他者との間に、上下関係ではなく、水平な関係を保つことができて初めて
共同体感覚を持つことができるでしょう。

職場で、まだ「部下」を持ったことのない私ですが、
常に水平な横の関係を持てるように努力していきたいと思います。

そして、アドラーの教えを常にアップデートしていく、
自分の知見によってより実地にあったものにしていく姿勢を持ちたいです。

今、ここ」を生きるというのは、まさしく禅の教えと同じだと感じました。
禅の教えをより具体的に言い切ったと言えるのではないでしょうか。
そう考えると、我々日本人にも親しみやすい考え方だと思います。

迷ったとき、悩んだとき、前作と合わせて読みたい本です。

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